年金は老後の生活を支えるための重要な仕組みです。働く世代のうちに毎月つみたてをし、老後に年金としてもらう形になっています。ここでは年金の種類やそれぞれの仕組み。年金の裏側である運用の話などをご紹介します。年金にはいくつか種類があります。
国民年金
ほとんどの国で提供されている基本的な年金制度です。国民年金は、労働者が一定の期間保険料を支払い、一定の年齢に達すると一定の額の年金を受け取ることができます。
企業年金
企業が従業員の退職後の生活を支援するために提供する制度です。企業年金は、従業員や雇用者が一定の期間勤務し、一定の条件を満たした場合に受け取ることができます。
個人年金
個人が自主的に加入し、自分の将来の年金収入を確保するための年金制度です。個人年金は、一定の保険料を支払い、将来の年金受給額を確保することができます。
公的年金
政府が提供する年金制度で、国民全体の社会的安全保障を確保するために設けられています。公的年金は、国の財政状況や政策に基づいて支給されます。
年金ネット(ねんきんネット)
「ねんきんネット」は、インターネットを通じて自分の年金の情報を手軽に確認できるサービスです。24時間いつでもパソコンやスマートフォンから自分の年金情報を確認することができます
ねんきんネットでできること
ねんきんネットでは以下の内容ができるようになっています。
- ご自身の年金記録の確認
- 将来の年金見込額の確認
- 電子版「ねんきん定期便」の確認
- 年金の支払いに関する通知書の確認
- 国民年金保険料に関する通知書の確認
- 電子版「被保険者記録照会回答票」の確認
- 「ねんきんネット」による追納等可能月数と金額の確認
- 通知書の電子データをマイナポータルで受け取る設定
- 届書の電子申請
その他の便利な機能
- 「ねんきんネット」を活用した納付書によらない納付
- 源泉徴収票・社会保険料控除証明書などの再交付申請
- 各種届書の作成・印刷
- 持ち主不明の年金記録の検索
- 私の履歴整理表作成
- 「ねんきんネット」とマイナポータルの連携
年金記録の確認とは?
ご自宅のパソコンやスマートフォンで、24時間いつでも最新の年金記録を確認できます。
また、国民年金保険料を納付していない期間や厚生年金保険の標準報酬月額に大幅な変更があるなど、特にご確認いただきたい年金記録がある月は、アイコンなどでわかりやすく表示しています。
確認可能な年金記録
- 公的年金制度(国民年金、厚生年金保険、船員保険)の加入履歴の一覧
- 各月の公的年金制度(国民年金、厚生年金保険、船員保険)の加入状況
- 各月の国民年金保険料と国民年金付加保険料の納付状況
- 各月の厚生年金保険または船員保険の標準報酬月額と標準賞与額
- 1年間の保険料納付額、これまでの保険料納付額
- 年金見込額(年額)(老齢年金受給者の方の場合は、現在受け取っている年金額(年額)など
- 公的年金制度(国民年金、厚生年金保険、船員保険)の加入履歴の一覧
- 年金記録の一覧表
- 各月の公的年金制度(国民年金、厚生年金保険、船員保険)の加入状況
- 月別の年金記録
- 各月の国民年金保険料と国民年金付加保険料の納付状況
- 各月の国民年金保険料の納付状況
- 各月の厚生年金保険または船員保険の標準報酬月額と標準賞与額
- 厚生年金保険または船員保険の標準報酬月額および標準賞与額
- 1年間の保険料納付額、これまでの保険料納付額
- これまでの保険料納付額
- 年金見込額(年額)(老齢年金受給者の方の場合は、現在受け取っている年金額(年額))
- 年金見込額
共済組合の加入記録について
平成30年3月26日から、共済組合※加入期間中の記録についても、加入月数、保険料納付額、標準報酬月額、標準賞与額、将来受け取る年金の見込額等を表示しています。
※共済組合:国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団
ねんきんネットの利用方法
利用には「ねんきんネット」への登録が必要です。
「ねんきんネット」の登録には以下の2つの方法があります。
- マイナポータルとの連携
- ユーザIDの取得
国民年金
国民年金は、原則として15歳以上のすべての国民が加入する義務があります。加入者は毎月一定の保険料を支払い、一定の要件を満たすことで年金を受給する資格を得ることができます。
加入対象者:
日本の国民年金は、15歳以上の日本国民が対象です。一定の所得や職業にかかわらず、ほぼ全ての国民が加入の対象となります。
保険料
国民年金の保険料は、加入者の所得や雇用形態に応じて異なります。一般的には月額に換算され、毎月支払う必要があります。
年金受給資格
国民年金の年金受給資格には、一定の加入期間や加入時期、満足すべき要件があります。一般的には、一定の年齢に達し、一定期間保険料を支払った者が受給資格を得ることができます。
年金支給
年金支給は一般的には受給者の生活に必要な金額とされ、毎月支給されます。ただし、支給額は加入期間や支払った保険料の額によって異なります。
年金の給付形態
年金は、老齢や障害、死亡などの状況に応じて、老齢年金、障害年金、遺族年金などの形態で給付されます。
企業年金
企業年金は、企業が従業員や元従業員の退職後の生活を支援するために提供する制度です。企業年金は、労働者が勤務中に一定の期間、通常は退職後に一定の額の年金を受け取る権利を得るために、企業によって提供されます。
加入資格と条件
企業年金制度は、通常は一定の条件を満たした従業員が加入することができます。加入資格や加入条件は企業によって異なりますが、一般的には従業員が一定期間勤務し、一定の要件を満たす必要があります。
掛金の支払い
企業年金制度では、従業員や企業、またはその両方が一定期間にわたって掛金(保険料)を支払います。この掛金は、将来の年金支給に備えた資金を形成します。
給付形態
企業年金は、一般的には従業員の退職後に一定の期間や一生涯にわたって年金を支給する形態です。支給額は従業員の勤続年数や給与水準、企業の規定によって異なります。
運用方法
企業年金制度では、掛金が運用されて将来の支払いに備えます。運用方法は企業の方針や制度によって異なりますが、一般的には投資信託や株式、債券などの運用が行われます。
法的規制
企業年金は、国や地域の法律や規制に基づいて運営されます。企業は従業員の年金を適切に管理し、法的な義務を遵守する必要があります。
企業年金は、従業員の退職後の安定した生活を確保するために重要な役割を果たしています。しかし、近年では企業年金の提供が減少している国や地域もあり、個人が自主的に年金を積立てる必要性が高まっています。
個人年金
個人年金は、個人が自己の将来の年金収入を確保するために自主的に加入する制度です。企業年金や国民年金とは異なり、個人が自己の責任で加入し、保険料を支払うことで将来の年金受給額を確保します。
自主的な加入
個人年金は、個人の自発的な意思に基づいて加入する制度です。個人が自身の将来の年金収入を確保するために加入し、一定の保険料を支払います。
保険料の支払い
個人年金では、加入者が定期的に一定の保険料を支払います。支払いの頻度や金額は契約内容や制度によって異なりますが、一般的には月々や年々の支払いが行われます。
年金受給
個人年金の場合、加入者が一定の条件を満たした時点で将来的に年金を受け取ることができます。受給開始時期や支給額は、契約内容や加入者の選択によって決定されます。
運用方法
個人年金の保険料は、運用されて将来の年金支給に備えます。保険料の運用方法は契約内容や加入者の選択によって異なりますが、一般的には投資信託や個人年金商品などを通じて運用されます。
税制優遇
多くの国では、個人年金への支払いや運用に関連する税制優遇措置が設けられています。たとえば、保険料の一部が所得税の控除対象となったり、年金受給額が税制上優遇される場合があります。
公的年金
公的年金は、政府が提供する年金制度であり、国の財政から支給される年金です。公的年金は、国民全体の社会的安全保障を確保するために設けられています。一般的には、老齢、障害、死亡などの状況に応じて支給されます。
加入対象者
公的年金は、原則として国民全体が加入の対象となります。ほとんどの場合、一定の年齢や条件を満たした国民が加入し、保険料を支払うことで年金受給資格を得ることができます。
保険料の支払い
公的年金の保険料は、加入者が労働や所得に応じて支払います。一般的には、給与や所得から天引きされ、国や地域の年金制度によって異なります。
年金受給: 公的年金は、加入者が一定の条件を満たした場合に支給されます。一般的には、一定の年齢に達したり、一定期間保険料を支払ったり、障害や死亡などの状況が生じた場合に支給されます。
給付額
公的年金の支給額は、加入者の保険料支払い状況や収入水準、年金制度の規定によって異なります。一般的には、支給額は一定の基準に基づいて計算されます。
法的規制
公的年金は、国や地域の法律や規制に基づいて運営されます。政府は公的年金の運用や管理に責任を持ち、年金制度を維持・改善するための政策を策定します。
厚生年金
厚生年金は、日本における重要な社会保障制度の一つであり、労働者が加入して将来の年金を受給するための制度です。厚生年金は、日本の厚生労働省が管轄する社会保険制度の一環として運営されています。
加入対象
厚生年金は、原則としてすべての企業に勤務する労働者が加入の対象となります。また、一定の条件を満たす自営業者や家事手伝いなども加入することができます。
保険料の支払い
厚生年金の保険料は、加入者や雇用主が一定の割合で負担します。一般的には、給与から天引きされたり、自営業者や雇用主が直接支払ったりします。
年金受給
厚生年金は、加入者が一定の年齢に達したり、一定の加入期間や条件を満たした場合に年金を受け取ることができます。老齢による年金や障害による年金、遺族に支給される遺族基礎年金などがあります。
年金の給付
年金は、老齢や障害、死亡などの状況に応じて給付されます。支給額は、加入期間や支払った保険料、収入などによって決定されます。
運用
厚生年金の保険料は、積立金として運用されます。運用の成果に応じて、将来の年金支給額が影響を受けることがあります。
障害年金
障害年金は、労働者が疾病やけがによって労働能力が低下し、生活や仕事に支障が出た場合に支給される年金です。障害年金は、労働者が労働力を失ったり、労働能力が低下したりした場合に、その生活や社会的な支援を提供するために設けられています。
以下は、障害年金の主な特徴や仕組みです:
加入資格
障害年金を受給するためには、労働者が疾病やけがによって労働能力が低下し、一定の障害があることが必要です。また、障害が発生した原因や程度によって、受給資格や支給額が異なります。
申請手続き
障害年金を受給するためには、厚生労働省や社会保険事務所などの関係機関に申請を行う必要があります。申請時には、医師の診断書や検査結果などの証明書類が必要となります。
審査
申請された障害年金の受給資格や支給額は、厚生労働省や社会保険事務所などの関係機関によって審査されます。審査では、申請者の障害の程度や労働能力の低下度が評価されます。
支給額: 障害年金の支給額は、労働者の障害の程度や労働能力の低下度に応じて決定されます。一般的には、障害の程度が重いほど支給額が高くなります。
再審査
労働者の障害が改善したり、治療やリハビリテーションによって労働能力が回復した場合には、障害年金の支給資格や支給額が再審査されることがあります。
障害年金は、労働者が突然の疾病や事故によって労働能力を失ったり、労働力が低下したりした場合に、生活や社会的な支援を受けるための重要な制度です。
確定拠出年金 ideco(イデコ)
iDeCo(個人型確定拠出年金)」は、個人が将来の年金収入を増やすための制度の一つです。
自己責任型年金制度
iDeCoは、個人が自己の意思で加入し、一定の金額を拠出して将来の年金を準備する制度です。企業や雇用主が設ける企業年金とは異なり、個人が自ら契約を行います。
節税措置
iDeCoでは、拠出した金額に対して一定の節税措置があります。例えば、所得税や住民税の控除、源泉徴収税の軽減などがあります。これにより、拠出額を効率的に増やすことができます。
投資運用
iDeCoでは、拠出した資金を投資信託や株式、債券などの金融商品に運用することができます。運用によって、将来の収益を最大化することが目指されます。
運用制度の改善
iDeCoの運用制度が改善され、運用商品の種類や選択肢が増えています。これにより、個人のリスク許容度や運用方針に合わせた運用が可能になっています。
退職後の受給
iDeCoに拠出した資金は、通常は退職後に一括受取りや年金として受け取ることができます。受給時の制度や条件は、個々の契約内容や年金制度によって異なります。