スプリントとは?
皆さんは駆け足や、50m走を何と呼んでいますか?ダッシュ、短距離走など、色々あるかとは思いますが、一般的に100m走などの短距離走の事を、スプリントと言います。
どうすれば、スプリント出来るようになるのか?どうすれば足が速くなるのか?をわかりやすくご説明したいと思います。
スプリント、駆け足というのは、ジャンプの連続
皆さんは駆け足や早く走ることを考えた時に、地面を蹴って足を速く回転させる。
等と考えることが多いかと思います。
単純に短距離走なのか?何かのスポーツのためのスプリントなのか?足が速くなりたい目的はいろいろあると思いますが、足を速くしたいなら、まず意識を変える必要があるかもしれません。
それは、足で地面をける。(イメージ的には地面を後方に蹴り、前に進むイメージ。)というのはあまり効果的ではなく、どちらかというと蹴るというより、跳ねる。というイメージに直したほうが話が早いかもしれません。
地面をけるのではなく、跳ねる。そしてはねた時に足(膝)を前に出す。
こんなイメージが、簡単かもしれません。
足の回転と、ひざの位置
早く走るためにはまず、地面をけるのではなく、跳ねる!という意識を変える。という説明をしました。
ただ跳ねていただけでは、前に進めませんし、今まで地面を蹴って得ていた推進力をどこかで補完しないといけません。
この補完の考え方が、足を前にだす。という事です。
足を前に出すと、足の回転する位置が体の前方になります。
逆に、足裏で地面をける。後方にひっかくイメージだと、足は後ろに残りますので、足の回転する位置は後方になります。
初心者が簡単にイメージすると良いのが膝の位置です。
膝の位置が体の前なのか?体の下~後方なのか?という事です。
基本的に、足は、膝の位置で回りますので、なるべく膝を前方に押し出して、足を体の前で回転させるイメージを持ちましょう。
足を前に出す時に使う筋肉
地面をけるのではなく、跳ねる。
はねた時に足を前方に出す。
と、2点をご紹介してきました。
3点目はこの足を前に出す時に使う筋肉ですが、足を前方に送り出す時に利用する筋肉は、もも裏(ハムストリング)とお尻の筋肉を使います。
イメージ的には、ゆっくりももあげをしながら、ももあげをしたまま前に進んでいくイメージです。ももあげの上げる方向を、上ではなく、前にしていくイメージです。
この、ももあげを前にしてくイメージの中で、お尻ともも裏の筋肉で、前に体を押し出すイメージを持ってみましょう。
ゆっくりと、ジャンプ&ももあげのイメージから、ジャンプ&ももあげの状態で、さらに膝を前に送り出す。という目イメージでスピードは出さなくていいので、跳ねながら膝の位置を前に出し、進んでいくイメージをつかみましょう。
腕振り
腕振りは、慣れるまでは、とにかく体から離さない。事を意識しましょう。そして慣れるまでは腕振りを体の前でやるイメージで良いと思います。
肘を引くという表現が多くあると思いますが、肘を引く意識の前に、肘を体側から離さない。
手のひらの親指の付け根当たりでもみあげをさわる。
くらいのイメージで良いと思います。
難しいようであれば、最初は腕振り無しでいいです。肘を90度以内に曲げ、腕を体から離さない事をまずは意識しましょう。
接地は母指球中心で!
接地は、色々意見がありますが、重要なのは、接地によって膝や腰がつぶれない事(落ちない事)です。そして、イメージとしては、アキレス腱のばねを使って跳ねる。というイメージがあると良いと思います。
体の真下で設置する。など理論的には、幾つかありますが、結局母指球で設置できていれば、そんなに間違った位置での設置にはならないはずですし、アキレス腱やふくらはぎのばねも利用できるので、接地は母指球。もしくは母指球を中心に。
と考えれば、大きく間違う事はありません。
前に!
そして最後に、前への意識を強く持ちましょう。
スプリントに慣れていない人は、早く走ろうと力みすぎて、上半身に力が入りがちです。上半身に力が入ると、腕振りが体から離れ、振っている腕に上半身が引っ張られます。
そうすると肩が後方に引っ張られ、腕振りは肩が後方に流れるのを止めるための腕振りになりがちです。
そうすると肩が大きく振れだし、そのうち頭が左右に振れるようになってきます。
こうなると、前に進む力が分散され疲れる割に進まない。という走りになってしまいます。
そこで重要なのが、前に!という意識です。
膝を前に出す。腕振りを前に出す。
この意識を強くすることで、左右への体のブレを抑えることが出来るようになります。
体がスムーズに前に出ているかどうかは、走っている人を真後ろから見るとわかりやすいので、パートナーに後ろからチェックしてもらうか、後ろからのフォームチェック動画を見る。等することで、フォームは格段に良くなると思います。
スプリントは科学
スプリントは技術と科学の集合体です。
しっかりと自分の走りを確認し、現時点良い。とされている走り、フォームをチェックしていけば、専属コーチがつかなくてもある程度早く走ることが出来ます。
最終的には、その人なりの個性があるので全部が教科書通りである必要は無いのですが、まずは教科書通りで、教科書が何を言っているのか?を理解するようにしながら自分の体や筋力、フォームの癖などと相談しながらトレーニングをしていきましょう